猫の乳がんについて(個人的備忘録)
これまでと全然違う話で申し訳ない。
先程家族からとあるホームページを紹介され、家の猫が乳腺腫瘍になってからのあれそれを思い出したので備忘録として残しておきたいと思いました。
ちなみに教えて貰ったホームページというのはこちら
「キャットリボン運動」
以前別の記事でも書いていましたが、私の家の猫は乳腺腫瘍になりました。
当時はできる限り調べたり病院に問い合わせたりして最善の手段を選んでいたつもりでした。しかし今思うと、結果論ではありますが様々な後悔がありました。
もう猫を飼うことは無いかもしれない。
少なくとも今はそんな気持ちになれるほど心の整理が未だついていませんが、遠い未来でもしそんなことがあったら、これまでの反省を忘れず後悔のないよう行動したいと思います。
そのための備忘録。
そして、今自分の家の猫さんが乳腺腫瘍かも?乳腺腫瘍になっているという人がこれを見て少しでも最善の選択をできる手助けとなれば良いなと思います。
私たち家族は猫を飼うということが初めてで、猫が家にやってきたのも少し変わった経緯でした。
家の隣の公園からやってきた野良猫が、いつの間にか家に出入りし居着くようになり、ある日お腹を大きくしてやってきて、慌てて病院に連れていき去勢手術(とお腹の赤ちゃんを摘出する)をしたことをきっかけに正式に家に迎えました。
ここから既に良くなかった。
①去勢手術は出来るだけ早くしてあげることが乳腺腫瘍の発現リスクを下げます。
一般的に去勢手術を行うのが遅くなるほど乳腺腫瘍になる確率が上がります。
うちの猫は正確な年齢が分かりませんが、妊娠していた時にはもう確実に1歳を超えている(下手すると2歳?)と言われていました。
去勢手術は無用な繁殖を防ぐだけでなく、猫の病気のリスクを下げ、また発情期による気性の荒さを抑えるメリットがあります。
とにかく猫を飼うとなったらできる限り早く去勢手術をしてあげて下さい。
②しこりを見つけたら直ぐに病院へ、また様子見はいらない(と私は思う)
実は家の猫にしこりが見つかってから、手術するまでに半年弱経過していました。
当時見つけたしこりは2mmあるかないかの小さなもので、弟がみつけました。
その後病院に連れていくと「恐らく乳腺腫瘍。しかしうちでは手術出来ない(ので他の病院を紹介する)」と言われました。
当時乳腺腫瘍初めて知った私たちはセカンドオピニオンも兼ねて別の近くの動物病院へ行きました。
次の病院では、2回ほど「まだ小さいので様子を見ましょう」と言われ、しこりの大きさを見ながら手術をしていませんでした。
当時は「もしこれが乳腺腫瘍じゃないなら、無用に猫にメスを入れなくていいなら…」と思っていました。
しかし少ししてしこりの形が立体的になってきて、病院に連れていくと即「手術します」と言われました。
手術では大きめに切りとるというのもありますが、取った腫瘍と傷口の大きさを見て「こんなことなら最初にしこりを見つけた時に取って、傷口を少しでも小さくするべきだったんじゃないか」ととても後悔しました。
猫のしこりは8割が悪性の腫瘍と言われています。
2割の可能性にかけるより、小さいうちに直ぐに摘出して検査してもらうべきです。
もしそれで、良性なら運がよかったと思えばいいのです。
また、良性が突然悪性に変わることもあるみたいなのでやはり早くとるのが最善だと思います。
③乳腺腫瘍だけでなく乳腺自体の切除をするべき
先程述べた手術では、乳腺腫瘍とその一番近くにあった乳首を切除したと記憶しています。
しかしキャットリボンのホームページにもあるように、本来は8個の乳首全てを含む乳腺、もしくは片側4個の乳腺を切除することが薦められています。
私がこれを知ったのは先の手術が終わってからかなりあとのことでした。
乳腺をとるということは猫のお腹の大部分にメスが入ります。
すごく体に負担もかかると思いますし、なにより心が痛みます。
当時もしその提案をされていたとしても、私たちがすんなりOKを出せたかはわかりません。
しかし乳腺腫瘍を取り除いても、乳腺を伝って別の乳首にしこりができる可能性が非常に高いのです。
私の家の猫も、先の手術でしこりを取り除いた一年後に別の乳腺腫瘍(2つの乳首の間だったので最初は乳腺腫瘍?となりました)ができ、また手術しました。
2回目は直ぐに手術をしました(この時も腫瘍とその近くの乳首のみの切除でした)。
しかし、またその一年半後に足の付け根に複数の小さなしこりが出来、肺への転移も見つかり、そこからの余命は2ヶ月と言われました。
先生のすることなのだからと当時なんの違和感も持たず、腫瘍だけの摘出を当たり前だと思っていました。
最初の手術の時にこのことを知っていたら、乳腺を全て切除していたら転移はなかったのかもしれない。
そう思うと自分の情報収集が足らなかったことにすごく後悔します。
乳腺腫瘍はリンパへの転移・肺への転移などが有り得ます。
それは腫瘍を取ったとしても、腫瘍の根の先が少しでもあれば移っていってしまいます。
肺への転移が見つかったら、手術で取り除けるものでは無いので、最後の時をどう過ごさせてあげるかという話しか出来なくなってしまいます。
私たちの場合、肺の転移による呼吸のしづらさをマシにするために薬を飲ませました。
それですら猫は嫌がっていたので、本当に申し訳無い気持ちでいっぱいでした。
他にも抗癌剤という延命手段がありますが、私たちは使いませんでした。
効果が出るかはかなり個人差があること、また頻繁に病院に連れていかなければならないため、余命が短くてかなりの病院嫌いの猫にとってストレスにしかならないと断りました。
ここに関しては後悔はありません。
もちろん抗癌剤を使うことを否定もしません。
人間のように毛が抜けるとか吐くなどのようなものでは無いそうです。
抗癌剤を使い続けると最後には骨がスカスカになっていくと保護猫団体の人が仰っていましたが、本当かはわかりません。
あとは酸素カプセルのようなものに入れて少しでも呼吸をしやすくさせる方法も紹介されました。レンタルなどもあるようです。
最後の時をどう過ごさせてあげるか、多分その場になった時は考えたくないと思いますが、目を逸らしてはいけない問題です。
それを少しでも回避できるよう、予防や早期発見・手術をしてあげて欲しい…
いつもと全然違う記事ですみません。
ネットでも情報がまだまだ少ないですが、少しでも必要な人に届けば幸いです。